え?元アイドルのお従兄ちゃんがわたしのクリフェラ係ですか!?
第11章 思いがけぬ訪問者
九重《くしげ》家へ帰宅したわたしたちを、思いがけぬ人物が待ち受けていた。
「しーちゃん、久しぶりだね」
「燈多《とうた》お従兄《にい》ちゃん」
そこに居たのは、海外に留学している筈の夕謡《ゆうた》の兄――九重家長男・燈多だったのだ。
「兄さん、いつ帰ったの?」
「たった今しがただよ。ばたばたしてて、連絡する間がなかったんだ」
「そうか。おかえり、兄さん」
「ああ、ただいま。夕謡」
燈多はやわらかく微笑む。カジュアルなジャケットを着こなした燈多は、もともとすらりとしてはいたが、留学前よりもさらに痩せて見える。
「夕謡が詩菜ちゃんのクリフェラ係になったんだって?」
「ああ、そうだよ」
「そうか……先を越されてしまったな」
燈多は苦笑する。なんのことだろう。その先に燈多が告げた内容に、わたしは驚愕せざるを得なかった。
「ねぇしーちゃん。おれも、しーちゃんのクリフェラ係になりたいな」
「しーちゃん、久しぶりだね」
「燈多《とうた》お従兄《にい》ちゃん」
そこに居たのは、海外に留学している筈の夕謡《ゆうた》の兄――九重家長男・燈多だったのだ。
「兄さん、いつ帰ったの?」
「たった今しがただよ。ばたばたしてて、連絡する間がなかったんだ」
「そうか。おかえり、兄さん」
「ああ、ただいま。夕謡」
燈多はやわらかく微笑む。カジュアルなジャケットを着こなした燈多は、もともとすらりとしてはいたが、留学前よりもさらに痩せて見える。
「夕謡が詩菜ちゃんのクリフェラ係になったんだって?」
「ああ、そうだよ」
「そうか……先を越されてしまったな」
燈多は苦笑する。なんのことだろう。その先に燈多が告げた内容に、わたしは驚愕せざるを得なかった。
「ねぇしーちゃん。おれも、しーちゃんのクリフェラ係になりたいな」