地味に甘い君
第25章 神頼み?!縁結び!?
「ありがとうございます」
男性はファイルを手にすると中身を確認してホッとした表情を見せた。
「慣れないことをすると…ダメですね。仕事も、こう言うことも…」
そう言うとその人は縁結びのお守りを照れ臭そうに棚に戻そうとした。
「あっ、いや――――…何か思いがあってここに来てそれを手にしたのなら…これもまた…“縁”です。ご購入ししたらどうですか?ね?ヤマト君」
赤羽がその手を阻止するかのようにその男性に声をかけた。
「僕も!ヤマト君との更なる縁結びのために買おうかな?」
「///なっ、バカ――――こんな…所で!」
俺はその男性の事を気に召せず抱きつく赤羽の腹にパンチを食らわせた!
「ぐぁ!――――痛いって…」
「プッ!ハハハ――――君たち仲がいいんだね?大学生?」
「イテテ…絶賛、就活中です」
「そうか――――…なら、頑張って!まだまだ募集している企業はあるから」
「は…はあ――――…どうも…」
俺は爽やかなスーツ姿の男性に励まされた。