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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

「桃湖。私、頼りないけど、誰かに喋りたくなったら聞くからね」

吉坂から逃れた花野が私を覗く。

「うん、ありがと」

そう言われると、ホロッとくるやん。

怒りで武装した醜い私、本当は自分でもわかってる。

私はサヨナラを告げられて傷ついたん。
彼と良好な関係を築きたかったん。

第三者がいたとしても、彼が私を好きでいてくれたのは本当やったから。

彼からの"可愛い"をもう一度聞きたかったん。

もう現実に蓋をして、ウソを演じるのはやめにしよう。
素の私を拒まれるのが怖かったけど、そんなのどっちだって同じなんや。

偽ったって、それは私。

だってこんなに悲しくて、目の前が霞む。

私にひとつの大きな真実を教えてくれた彼に、どうもありがとう、やね。
まだそれは口にはできないけれど、いつか言える日が来るん。

まだ人生これからで、あなたに会えてよかったよ。
私のことはもう忘れてね。
あなたの知っている私は、本当の私じゃないから。

いつか会えたら、どうも初めまして…。

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