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僕ら× 2nd.

第13章 ソーウ" キ プ 1 --Ar,Shu

「ふーん。ただのロリコンなエロ親父じゃね?」

ここじゃなかった。となると、廊下側かな…。
振りかえると、すぐにワサワサにぶつかりそうになる。

「何てことをおっしゃいますか。
そんな裏からではなく、ありのままの現実を素直に直視するべきですわ」

あー、なるほど。
あいつの趣味は確かに、ロリータ限定ではないな。となると、ただのエロ親父か。

ドレスを踏まないように避けながら、もうひとつのクローゼットへ。

「俺、親父に抱きあげられた記憶なんてねぇし」

「まあ、おかわいそうに。幸せな記憶が見事に脱落してらっしゃるのね。どこかでアタマをぶつけたことはございませんか?
奥方様や次男様を亡くして、残る長男ひとりが頼りなのに、それがあなた様とか。。
宗樹様もさぞかし、胸を痛めておられることでしょう」

………なんだ、このぶっとんだ女は。
現実を直視してねぇのは、お前だろ?

強固なマインドコントロールでも受けたのか?

天井を照らした俺の表情は、きっと薄笑いだろう。

とにかく、見つけた。天井裏点検口。

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