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囚われたひな

第1章 開発・1


意識が覚醒すると、私はベッドに寝ていた。

「……?」

いつ眠ってしまったんだろう。

「きゃっ」

起き上がろうとするとガクンと引っ張られ再びベッドに仰向けの状態になってしまった。

パニックになりながらも目をやると手首に黒い輪が嵌められ、

ベッドの頭側の壁に鎖で繋がっていた。

鎖が短いために、起き上がれなかったようだ。

仕方なく、肘をつき少しだけ上半身を起こす。

足首にも同じ輪がはまっており、こちらは少し長いが向きを変えたり起き上がろうとするには短い。

鎖に驚いていたが、よく見ると、全裸にシーツがかけられている状態だ。

「え……な、なに、この格好……っ」

チャラチャラと鎖をならしてどうにか周りを見ようと頑張っていると、部屋に1つだけある扉が開いた。

「おや、起きていたのですね。」

部屋に入って来た人物は、少し低めの声でたんたんと言った。

背が高いすらりとした男は少し長めの黒髪にスーツを身にまとっている。
目の当たりに布を巻いていて、目が見えない。あれで前が見えているのだろうか。

表情が、見えなくて怖い。

「あなた……だれなの……?わたし、なんで、こんなっ」

「……のどが渇いているのでは?」

わたしの言葉を無視して、男はストローをさしたペットボトルを差し出してくる。

確かにのどは渇いている。

それでも、透明に見えるこの液体がなんなのかわからない。
わたしが警戒してなかなか口を開けずにいると

「警戒しているのですか?まぁ、わからなくもないか」

そういって横にある小さなテーブルに置いた。

(うう……のどはかわいてるけど、何かわからないものを飲めないよ)

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