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不器用同士

第45章 2度目の学校

「何で!!」
「ごめんなさい…」
「何で阿部と小野が良くて保育園からずっと一緒の俺がダメなんだよ!!」
「ごめんなさい…」
「なぁ!!」

田村は私の手首を掴んだ

「ひっっ!!…やめて…離して…」
「何やってるんだよ!!」
「ひじり…」
「またお姫様抱っこするのかー?w」
「田中!!」
「何だよ。阿部は夕飯の事だけ考えてればいいだろ?」
「お前は黙ってろ!!」
「響…どうする…?」
「…」

私はこの教室を舞台だと考えるようにした
そしたら不思議と昔みたいな話し方ができそうな気がした…
だから大きな声で

「私は、聖は例外だが男を心の底から嫌ってる。それでも話しかけるような男は心の底から軽蔑する。そんな幼稚な事しか考えられないようなバカとつるむような女を含む奴もな。私にボロクソに言われて仕返ししたいようなら証拠が残らないように考えて仕返ししてみろ。証拠が残るものは仕返しとは見なさない」
「響…そんな事したら余計」
「私は男を克服しないといけないからまともな男としか話したくない。このクラスの大半の男は低俗だからw」
「そうかw」
「樋口…言ってくれるな…ふざけんなよ!!」

田中は私に殴りかかってきた

「「響!!」」
「…っ!!」
「ぐっ!!…」
「低俗で底辺で幼稚で単純な奴の行動パターンなんてすぐ読める」

聖side

響ってこんなに強いのかよ…
男を1発みぞおち殴って動けなくした…

「響…お前…」
「格闘の知識は少々あるからw」
「樋口…クソだな…」
「田中よりマシだと思うが」
「「確かにな」」
「阿部、ハモるな」
「俺のセリフだ」
「あー、疲れたー!!聖来て」
「…ああ」

いつも通り部室に行ったら響が俺に抱きついて泣いてた

「やっぱり怖かったんだな」
「演技…辛い…」
「うん…」
「喧嘩強いの隠してたのに…っ…」
「俺は怒ってる」
「…え?」
「無理しやがって…マジ心配した…」
「っ…ごめん…」
「次はこんな事するな…」
「うん…っ…」
「授業行けるか?」
「…キスして」
「っ///…分かったw」

[チュッ]

「行こ」
「おう」

その日は男に話しかけられずに済んだらしい

下校時刻

「阿部…一緒に帰るか」
「いいんだけど…聖が怖いんだよな…」
「当たり前だ。"俺の"響だ」
「それ言われるとキツいんだよな…」
「どゆこと?」
「何でもないw」

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