
不器用同士
第49章 死への恐怖
阿部side
「はぁっ…はぁっ…聖。響は?」
「あそこ…」
聖は憔悴しきっていた
聖が指さした方を見たら顔が真っ白な響がいた…
「何が…」
「響は…死のうとしてる…俺がいても…」
「そんな事ないだろ…だって響はあんなに聖の前で笑ってた」
「仮に笑ってたとしても…死を選んだ…」
聖のこんな顔見た事ない…
いつもぶっきらぼうで眠そうなくせに響の事になると真逆
なのに今は心の底から絶望した顔をしている…
「響…」
「目が覚めました」
「響が!?」
今まで藁にもすがる思いで助かって欲しかったんだろ…
「響…」
「…」
響は何も言わなかった
「響?」
聖が震えた声で聞いた
その答えは悲しく、痛いものだった
「…死に損ねた…」
「「っっ!?」」
「響…何で…」
「あ…ははっ…可笑しいね…辛いね…死ねなかった…ははっ…」
「響…?俺は響がいないと…」
「こんな…死のうとしてる女を必要としてる…?笑わせないでくれ…もっとまともな人探した方がいい…私はもう疲れた…演技も無駄だった…」
「そんな事…言うなよ…」
「帰ってくれ」
「は…?」
「私は…何としてでも死ぬ」
「そんな事言わないでよ姉さん!!」
「弟か…あはははっ…よく顔出せたな…私はお前の行動に絶望したんだ…私の弟はただのバカから外道に堕ちたんだな…ふふっ…あはははっ!!」
「姉…さん…僕は…」
「特に仲良くした訳でもないのに私に惚れたんだろ?」
「特に仲良くした訳でもないって…」
「私は浮気女の息子と仲良くしようと思った事は1度も無い。親が親なら子も子だな」
「姉さん…」
「弟とも思いたくない。お前は顔見せるな」
「そんな…嘘だ…姉さん…演技なんでしょ…?」
「演技で死ぬほどバカじゃない」
「お前の方がバカだよ…」
「阿部…?」
「お前聖が好きなのに好きな人悲しませてどうするんだよ!!」
自分でも何言ってるか分からない
だけど今の響は嫌いだ
「キスされた方が悲しませるだろ!!他の男にキスされて、その後好きな人とキスする?そんなの嫌だ」
「死ぬほうが嫌だろ!!じゃなきゃ聖はこんな顔しないだろ!!」
「俺は…響に死なれる方が…よっぽど辛い…響がいないとダメなんだ…」
「…何なんだよ…意味わかんねーよ!!他の男に穢されても許せるなんて意味わかんねーよ!!」
「…穢されたら洗い流せばいいんじゃねーの?」
「はぁっ…はぁっ…聖。響は?」
「あそこ…」
聖は憔悴しきっていた
聖が指さした方を見たら顔が真っ白な響がいた…
「何が…」
「響は…死のうとしてる…俺がいても…」
「そんな事ないだろ…だって響はあんなに聖の前で笑ってた」
「仮に笑ってたとしても…死を選んだ…」
聖のこんな顔見た事ない…
いつもぶっきらぼうで眠そうなくせに響の事になると真逆
なのに今は心の底から絶望した顔をしている…
「響…」
「目が覚めました」
「響が!?」
今まで藁にもすがる思いで助かって欲しかったんだろ…
「響…」
「…」
響は何も言わなかった
「響?」
聖が震えた声で聞いた
その答えは悲しく、痛いものだった
「…死に損ねた…」
「「っっ!?」」
「響…何で…」
「あ…ははっ…可笑しいね…辛いね…死ねなかった…ははっ…」
「響…?俺は響がいないと…」
「こんな…死のうとしてる女を必要としてる…?笑わせないでくれ…もっとまともな人探した方がいい…私はもう疲れた…演技も無駄だった…」
「そんな事…言うなよ…」
「帰ってくれ」
「は…?」
「私は…何としてでも死ぬ」
「そんな事言わないでよ姉さん!!」
「弟か…あはははっ…よく顔出せたな…私はお前の行動に絶望したんだ…私の弟はただのバカから外道に堕ちたんだな…ふふっ…あはははっ!!」
「姉…さん…僕は…」
「特に仲良くした訳でもないのに私に惚れたんだろ?」
「特に仲良くした訳でもないって…」
「私は浮気女の息子と仲良くしようと思った事は1度も無い。親が親なら子も子だな」
「姉さん…」
「弟とも思いたくない。お前は顔見せるな」
「そんな…嘘だ…姉さん…演技なんでしょ…?」
「演技で死ぬほどバカじゃない」
「お前の方がバカだよ…」
「阿部…?」
「お前聖が好きなのに好きな人悲しませてどうするんだよ!!」
自分でも何言ってるか分からない
だけど今の響は嫌いだ
「キスされた方が悲しませるだろ!!他の男にキスされて、その後好きな人とキスする?そんなの嫌だ」
「死ぬほうが嫌だろ!!じゃなきゃ聖はこんな顔しないだろ!!」
「俺は…響に死なれる方が…よっぽど辛い…響がいないとダメなんだ…」
「…何なんだよ…意味わかんねーよ!!他の男に穢されても許せるなんて意味わかんねーよ!!」
「…穢されたら洗い流せばいいんじゃねーの?」
