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不器用同士

第84章 楽しい下校のはずなのに…

響をベッドに寝かせたはいいけどそれから俺は響に何ができるんだ…?
どんな言葉をかければいい…?

「…ぁ…」
「響…悪い…」
「痛い…」
「え?」

俺響が倒れる時とっさに抱きしめたから響は地面に倒れてないはずだ…
何でだ…?

「どっか打ったか?」
「打ってない…」
「じゃあ何で…」
「辛くて痛いの…何で忘れられないんだろうって…」
「それだけ酷い事されたからだろ?」
「でも夏休み…聖が助けてくれたのに…あの時以上に聖の事考えてるのに…」

響が表情無く話していく…
どうすればいいんだよ…

「殺せば…忘れるかな…?」
「やめろ」
「私なら30秒で…」
「やめろ」
「バラバラにすれば」
「やめろ!!」
「…ん?」
「やめろ…やめてくれ…あいつ殺しても変わらないからっ…っ…」
「何で泣いてるの?」
「分かんねーよ…響の止め方分からなくて…力不足だなって思ったら…っ…」
「何で止めようとするの?」
「好きな女だからだろ!!」
「…好きな女…嬉しいなぁ…でもそれだけ…?」
「他にもあるに決まってるだろ!!殺人で捕まったら当分会えなくなる。俺は隣に響がいてくれる事が1番幸せなんだ…ずっと…ずっと一緒に他愛もない話をして、料理したりして…そんな日常無くなったら俺が響を完全に支えられなくなる!!響は俺を守ってくれるって言った…俺は喧嘩弱いから響を守れないかもしれないけど、響の心だけでも守りたい…守りたいんだよ!!」
「…バカ」
「は?」
「完全に目覚めたわ…嬉しい事言いやがってw」
「え?」
「殺すのやめるよ」
「おう」
「これからもずっと辛くて苦しいと思う…だけど守ってくれるんだね…」
「ああ。守ってやるw」
「ご飯、作ろうかw」
「おうw」

元に戻った…よな?
とにかく良かった…

それから簡単な料理作って食って寝た

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