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不器用同士

第101章 響蘭の世界

「え、神代さんが運転するのかよ」
「私に運転手がいると思ったのか?w」
「だって偉そうだしw」
「普段は会社員のフリしてるよw」
「うわーwあ、神代さん何歳?」
「42だが」
「マジかよ…思いっきり30代に見えるんだけど…」
「よく言われるよw響、眠いなら寝なさい」
「…すみません……」
「響って昔からすぐ寝るのか?」
「…いや…こんな事初めてだ…」
「は?」
「響がこの車で寝たのは初めてだ…」
「そうなのか」
「小野、響に何をした…」
「何でキレてるトーンで言うんだよ…」
「はははっwでも本当に何をしたんだ?」

こいつ声出して笑うのか

「何って…ずっと一緒にいただけだけど」
「響が男といるなんてありえない…何故だ…」
「…俺達が似てるからじゃね?」
「似ている?」
「俺も異性嫌いだし、不器用だしw」
「響に恋人ができるなんて思ってなかったよ」
「それ俺も思った」
「恋人か…いいね」
「…まさかその顔でいない訳じゃねーよな…?」
「いない」
「マジか…何でだよ…」
「私も不思議だ。生まれて1人もいない。というか恋愛感情を持った事がない」
「…興味無いのか…」
「無い」

ハッキリ言うなよ…

「小野はいつ響を好きになったんだ?」
「そ…れは…」
「何故動揺しているんだ?」
「あんま言いたくないというか…」
「聞かせてくれw」
「…れだから…中1…」
「もう一度言ってくれ」
「…一目惚れ…したんだよ…///」
「…一目惚れ…今一目惚れと言ったか?」
「…ああ…」
「小野が一目惚れか…w」
「うるせー…笑うな…///」

俺が一目惚れとかそんな意外か!?


…意外だな…


「あ、小野」
「ん?」
「私の教え子は誰一人とタメ口じゃなかったぞ?」
「ん?ダメだったか?」
「いや、面白いからいいw」
「サンキュw」
「そろそろ着くから響を起こしてくれ」
「りょーかい。響ー、起きろー」
「…ん…もう…ちょい…」
「もう少しで着くらしいから起きろ」
「…ふぁーい…」
「響、よく眠れたか?」
「寝てしまって申し訳ありません」
「いや、小野といる時くらい昔みたいにしてなさいw」
「昔?」
「響は稽古が終わった瞬間『師匠!!お菓子ちょうだい!!』って寄ってきてねw」
「っっ///忘れてください…///」
「はははっw今は任務外だ。いつも通りにしてなさい」
「えっと…はいw」

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