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不器用同士

第103章 取材の嵐

「横取りしてないだろ!!」
「だってあそこは私が全員蹴散らせてかっこよく終わりたかったのに聖がエアガンでチャカ止めたから…」
「凄いな…」
「別に」

何か足立に褒められると気持ち悪い
ほぼ初対面みたいなものなのに気持ち悪い

「それにしても小野って思いっきり見た目変わったな」
「…それは…まぁ…色々あって…」
「似合ってると思うぞ」

・・・

「はぁ!?何言ってんだお前気持ち悪いぞ!?」
「…言い過ぎだ」
「ほら言ったじゃん!!かっこいいから問題無いって!!」
「俺はそんなんじゃねぇ!!」
「何でよ!!ステージではあんなに他の女に愛想振りまいてたくせに!!」
「はぁ!?だったら響も他の男に愛想振りまいてただろ!!」
「仕事だからしょうがないでしょ!?」
「だからって彼氏の前で」
「おい」
「「何!?」」
「うるさい」
「「…」」
「付き合ってる事内緒にしたいんだろ?」
「ま、まぁ…」
「だったら付き合ってる事だだ漏れな喧嘩するな」
「…分かった」
「一応聞いたから終わりでいいか?」
「ちょっと待って!!これ公欠になる?」
「なるけど」
「じゃあもうちょいお話しよ?」
「授業行け」
「嫌だ!!」
「俺だって仕事溜まってるんだから帰らせてくれ。残業になったら彼女にまた怒られる」
「え、彼女いるの?」
「いる」
「え?可愛い?」
「全員可愛いよ」
「全員…?」
「今3人付き合っ」
「最っ低!!」
「いや、3人とも了承してるし」
「は?」
「俺に告ってきた女に『俺の今カノにちゃんと説明すれば側室みたいな扱いにしてあげる』って言って成功したのが2人だったわけ」
「うわ…」
「何この堂々とした浮気…」
「ちゃんと3人とも可愛がってるから大丈夫」
「じゃない!!」
「えー…女達はそれで満足してるけど」
「してる訳ないでしょ!?捨てられないために必死なの!!」
「響。やめとけ」
「…捨てないであげて…」
「…?」
「急に音信不通になっ」
「やめろ」
「…っ…ごめん…っ…っっ…」

また泣かせてしまった…

「樋口さん?」
「何でもない…っ…」
「…響が落ち着くまで事情聴取って事にしてくれ」
「…分かった」
「泣くな…大丈夫だから…」
「ごめん…ごめんなさいっ…っ…っあ"…」

やばい

「足立!!保健室の先生呼んでこい!!」
「ああ!!」

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