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不器用同士

第103章 取材の嵐

「意外と遅かったね」
〈いつだと思ってた?〉
「母親と離婚した時」
〈俺もそうしたかった〉
「なんでしなかったの」
〈こっちにも色々あったんだ〉
「ふーん」
〈数日後には手続きが終わると思う〉
「そう。じゃあお世話になった覚えないけどお世話になりました。じゃあね」

響はすぐ電話を切って別の所に電話をかけた

「もしもし師匠?」
〈響、どうした?〉
「親に縁切られた。どうしたらいいですか?」

縁切られた…?

〈そうか〉
「完璧に捨てられた!!ふふっ…あははっ」

響から電話を取り上げて神代さんに代わった

「もしもし神代さん?」
〈小野、どうした?〉
「今日響は過呼吸になった。俺はどうしたらいい…どうしたら響を助けられる…」
〈…私に分かることはずっと一緒にいてやる事だ。ずっと響と一緒に笑ったりすれば少しは変わるかもしれない〉
「サンキュ…」
〈響に代わってくれ〉
「ああ」

俺は響にスマホを渡した

〈響、私が親代わりになっていいだろうか〉
「蘭の妹は嫌だ」
〈私の娘にならなくてもいい。私は響の親代わりになりたい〉
「捨てない?」
〈ああ〉
「響蘭だから?」
〈違う。小野と話していて思った。響蘭など関係なく響達と楽しく過ごしたいと〉
「本当に?」
〈ああ。本当だ〉
「分かった…娘にならないけど、師匠はお父さんだね…w」
〈ああ。親代わりとして私も響の事をできるだけ支えよう〉
「ありがとう…ございます…っ…」
〈小野に怒られるから泣かないでくれw〉
「エアガンでぶっ飛ばされてくださいw」
〈怖い事を言わないでくれw〉
「じゃあ電話切っていい?…お父さん」
〈ああ。風雅と雷斗が寂しそうにしている。また来なさい。私も響と小野に会いたいしね〉
「分かったwじゃあね」
〈ああ〉

「聖…お父さん代わりができた…w」
「神代さんか?」
「うんっ…」
「泣くなってw」
「っ…響蘭だからじゃなくてっ…私達と楽しく過ごしたいって…っ…」
「良かったなw」
「聖のおかげだよ」
「え?俺?」
「師匠…お父さん…と仲良くお喋りしたからだってw」
「あれで?」
「らしいよw」

まさか恋バナ込み込みの話で神代さんの気持ちが変わるとはw

「ご飯食べよ?」
「ああw」

「うまぁ!!」
「そんなに?w」
「めっちゃ美味しい!!」
「そうかw良かったw」
「昔は全然料理できなかったのにw」

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