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不器用同士

第124章 新たなトラブル

蘭と変人に連れられて病院に着いたはいいけど、神代さんにどんな顔して会えばいいんだ…
俺の責任で響をこんな目にあわせてしまった…

「小野…」
「…すみません…」
「何故小野が謝るんだ…」
「それは僕から説明しますよ。神代総長?w」
「…私は剣崎です。それに貴方は保険医では?」
「『黒翼の翔』に聞き覚えは?w」
「っ!?…懐かしいなw」
「聖くんが『神代』と言っていたのでピンときました。よく抗争したのを思い出しますねw」

総長?抗争?神代さんが?

「ちょっと待って、お父さんが総長?」
「あ…蘭…忘れる事は」
「できるわけないでしょ!?」
「ですよね…」
「最強だった貴方も娘さんには弱いんですねw」
「それは…まあ…」
「ああそうだ、聖くんは僕がお仕置きしておいたので、後でお願いしますw」
「…何があった」
「実は…」

変人は神代さんに事の経緯を丁寧に説明していた
ただ、さっきみたいな面倒くさい感じが全く無く、今回の事を重く受け止めているようだった

「…神代さん…俺…」
「小野のせいではない」
「でも」
「『でも』だと?💢」
「あ…」
「…村瀬先生」
「何ですか?w」

ここまで来るとキャラ変くらいで驚かなくなってきている自分に驚くようになってくる…

「貴方は医療の知識が豊富だ。だから私の所に来ませんか?」
「「はぁ!?」」
「いいですよw」
「お父さん正気!?」
「ああ」
「何で!?」
「唯一俺が負けた男だからだよw」
「「…負けた!?」」
「神代さんが負ける…?え…?」
「え、いやいや…ありえない…」
「そんなこともありましたねw」
「村瀬先生は格闘術に長けているからな」
「貴方に『村瀬先生』って言われる日が来るとは…w」

俺と蘭が唖然としていたら医者らしき人が来た

「響さんが目を覚ましました」
「「「「っっ!?」」」」
「よかった…」
「ただ…その…」
「何かあったんですか…?」
「…こういう形の入院でしたので…申し訳ありませんが、拘束させて頂きました…」
「…そうですか」
「…足立は」
「急所に当たってなかったので一命を取り留めました。後ほどご案内します。まずは響さんの所へ行きましょう」
「…はい」

響の病室までの道のりはとても長く感じた
俺の足取りが重すぎるのかもしれない
拘束…されてるんだよな…
また俺は何もできなかった…
ごめん…響…

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