テキストサイズ

不器用同士

第6章 高3

高3初日

「おっはよー!!」
「何でいるんだよ」
「はあ!?どーゆー意味!?」
「留年して通信行ったんだろ?」
「はぁ!?誰がそんなこと言ったのよ!!」
「そこのあくどい小野が…」
「ひーじーりー?」

聖は思いっきり笑ってた

「このやろー!!」

私はそう言ってこちょこちょした

「うわっ」
「避けるな!!」
「電車来てるぞ」
「あ…」

電車に乗ってから私は聖にだけ聞こえるように「今は見逃してやるからな」と言った
聖は適当に頷いてた

昼休み

「聖!!」

聖はドッキリ番組みたいに声は出さなかったけど派手に驚いた
その隙に私は聖にこちょこちょをした

「おい!!やめろ!!」

私は聖が真面目に拒否してるのを見てちょっと冷静になってみた
そしたらまた周りの人達が「大胆だな」「やっぱ付き合ってるだろ」「ここまでする女やばいなw」などの声が聞こえてきた

「あー…ごめん」
「ん?…ああ…」
「今日一緒に帰ろ」
「おう」

そしていつも通り聖と帰った
学校の最寄り駅の2つ隣の駅に着いた

「…嘘…っ…はっ…はぁっ…」
「おい、どうし…」

そこには颯がいた…

「はぁっ…はぁっ…」

小さい声だが、私は確かに過呼吸になっていた

「おい!」
「ぇ…」
「俺がいるだろ。今は俺だけ見てろ」
「…うん…」

聞こえるか聞こえないかの小さい声で私は返事した
私達がいつも降りる駅の近くにある寂れた公園で私は休むことになった。聖は付き添ってくれた
私はトラウマを思い出して泣いてしまった…

「はぁっ!…っあ"っ…ごめんなさいっ…はぁっ!…」
「大丈夫だ。いつでも相談乗る」
「ごめ…なさぃっ…颯っ…ごめん…なさ…あ"っ…はぁっ!!…ごめ…ごめんなさいっ…」

私はただ謝っていた…
何も考えられなかった…

「おい!」
「っっ!!」
「今あいつはいないから、落ち着け」
「…ひじ…り…」
「大丈夫だから」
「…」
「大丈夫だ」
「…ぅん…」
「いつでも相談して」
「…うん…」
「少しは落ち着いたか?」
「…うん…もう…大丈夫…」
「ホントか?」
「…大丈夫だよ…」
「…そうか」
「じゃあ…私…帰るね…」
「…ああ」
「聖」
「何?」
「ありがとう」
「俺は相談乗ることしか出来ないから…だけどいつでも相談乗る」
「ありがとう…また明日…」
「ああ。また明日」

そう言って私は帰った

ストーリーメニュー

TOPTOPへ