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サムライダー

第3章 それから…

それからわたしはサムライのあとをついてった。わたしより15㎝ぐらいかな、とにかく背がわりと高いので全力で走らないとすぐに見うしないそうだったけど。



10分ほど住宅街を歩くとサムライがある道路ぎわの一軒家に足をとめた。シャッターの前に立ちジーンズの右ポケットから鍵を出して鍵穴に差し込むとガチャッと音が鳴る。



そしてサムライがしゃがんだらシャッターの持ち手に手を差し込んで



ガラガラガラーッ!!



と鉄製の扉がかなり大きい音を立ててわたしとサムライを迎えてくれてるみたいに上に上がった。



「全集中!」「煉獄さあ〜ん!!」



てっきりサムライといえばついイメージ的に日本刀に純和風なお屋敷。このワードもいまや知らない人いないよね。となればつきものなのは



「わしが男塾塾長江田島平八である!!」



……なんて腕組みしながら羽織袴のサムライパパンでも出てくんのかなあとビビッたけどそんなことはいつまでたっても起こらなかった。


建物の中は玄関がないらしくてもと店舗だったのかもしれない。土足オッケーらしくスニーカーのままサムライは部屋の奥に歩いてく。



入り口を見ると左右の両脇には3段の木製のカラーボックスが置かれてる。わきにはゴムチューブがかけられてて工具をしまう箱もいくつか見える。



まん中あたりを見ると使われてない配管に毛布に似た布を巻きつけてありボクシンググローブがぶら下がってる…。



机を見ると緑色の金属製?の業務用に使われてる棚が置かれてる。サムライは奥のドアを開けると廊下に向かっていった。



まるで倉庫みたいな部屋にあぜんとしてるとサムライの


「おーい、こっち来いよ」


とわたしを呼ぶ声が聞こえてきた。


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