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本気になんかならない

第24章 唯一無二

それから、ハンカチを取りだそうとした俺だけど
それよりも先に小浜さんは自分のカバンからそれを出し、目元に当てた。

「宮石君のこと、、好きだった。
去年、”考えなおせ”なんて言われて、彼女までできちゃって…
でもっ、あきらめられなくて。

宮石君には、私の嫌なところ
いっぱい知られちゃったね。
今日もつきあわせたし、疲れたよね?」

「いや、今日は。
驚いてはいるけど、疲れてはない」

俺のなかでは、小浜さんと一対一って状況には、細い緊張感が少なからずただよっていて、疲れてないというのはウソになる

それでも好意を抱いてくれての行動ならば
ここは、お礼を述べるべき?

いや、だけど
やっぱり何かのトラップじゃあ?

このあと、弓道部員らと合流だろ?

そこでタネあかし…

だって、このコ
すごくモテる。

俺より気が利いて、
会話のスマートな連中なんて5万といる。
いや、5億以上いるね。

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