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本気になんかならない

第24章 唯一無二

そして、ガコンとゴンドラが揺れ
スタッフが錠をはずして一周をしらせた。

涙目の小浜さんを連れた俺は
格好つかないながらも、広場脇のベンチに誘導する。

「飲み物でも買ってこようか?」

近くにワゴン型ショップを見つけて、
そう伺ってみたけれど
首を横に振られて、自分もベンチに腰をおろした。

ややのちに
涙が止まったのか、小浜さんは
少しあけて座る俺に、視線を向ける。

「ねぇ、宮石君のことまだ、好きでいてもいい?
私のこと、好きじゃなくてもいいから。
傍にいてもいい?」

そんなこと尋ねられて俺は、息をのんだ。

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