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本気になんかならない

第24章 唯一無二

遊園地からちょっと遠いその店は
路地裏のこじんまりした建物で
到着したときには、すでに学生であふれていた。

こんなにいたっけ?

と思ったけど、そのうちの何十人かは
ほかの部のお祭り好きだった。

「おう!宮石
お前ら、そういうことだったの?」

並んで入店した俺たちに冷やかしの声があがるけど
そんなの無視して俺は手近な椅子に座る。
そして、小浜さんは俺の正面に。

「変わった店だね」

入ってすぐに気づく、まさに手作りの店内。

「誰かの親父さんが最近作ったんだって。
ほら、あのカウンターの」と、となりにいた男が教えてくれる。

「ひとりで?」

「よく知らない」

「はあ、すごいな。。あ、ウーロンで」

ドリンクの注文を伝えた俺は、
椅子を空けて店内の壁や柱に寄り眺めた。

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