テキストサイズ

本気になんかならない

第32章 クリスマス会

北里のご主人
…早朝の産婦人科に駆けこんできた男性を俺は思いかえす。

北里のことを本当に心配していそうで、
大切にしていそうだったのに。
可愛い娘が生まれたっていうのに。

別れたなんて、、いや、死別なのかもしれない。

北里、また、ひとりで泣いたんだろうな…。
俺はいつも、何もできていない…。

しんみりな俺は、彼女たちを迂回して、ゆっくりと席に着く。
そのあいだもふたりの声は聞こえていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ