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本気になんかならない

第32章 クリスマス会

家からポプラ並木をそれて自転車で走るのは、夜のとばりがおりだした師走の路地。

街なかは街路樹もきらびやかにまたたいているだろうけど、一歩入りこむと、俺を迎えてくれるのは乾いた北風だけだった。

まず俺は、北里の家の前に辿りつく。
住所は年賀状の宛名書き時に確認済。
そこは以前、身重の北里を送った地点。

駐車場側からベランダを見あげ、
暗い窓を確認した。


まだ、帰っていない
てことは、小川家にいるわけだ。

えーっと、小川さんのお住まいは…

うちの園を利用してるということは、同市内に居を構えているだろう小川社長。。

お歳暮、きてたかなぁ?
白峯に尋ねればすぐに調べてくれそうだけど、そこまではちょっとな…。

もう少し、待ってみようか…。

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