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本気になんかならない

第32章 クリスマス会

「おはよう」

誘導員という仕事を与えられた俺は、ほかの親子連れに対するのと同じように、彼女たちに声が出せた。
北里は俺に気づくと、にこやかに挨拶をくれる。
サナちゃんも小さな手を振ってくれた。

それだけで俺は嬉しくって、
左折足止めのクルマ運転手にも笑顔で頭をさげる。

その場で誘導を続けながら、
サナちゃんを預けた北里が折りかえしてくるのを待った。
そうして、戻ってきた彼女に声をかけた。

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