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本気になんかならない

第43章 扉

***

駐車場で北里に「どうぞ?」と声をかける。

クルマを進ませると、ボンネット上に舞いおちていた紅葉が、ヒラリと後方へ飛んでいった。

運転中に、小難しい話ができるかどうか。
それでもクルマがバイパスに乗ると、俺は始めた。

北里とメグが姉妹だとは、ついさっきまで知らなかったこと。
過去にはメグとつきあったこともあるけれど現在、俺の好きなのは北里だけだってこと。

助手席の北里は、黙って聞いていた。

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