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take a breather

第21章 Be with you

「はい!おまちどうっ!
って、あらやだ、どうしたの?
真面目な顔して、珍しい!」

お盆を持ってテーブルの横に立ってるおばちゃん

「珍しいは余計だよっ
俺たちだって、悩んだり、真剣に話し合ったりする時だってあるんだから」

「ふふっ…そうかいそうかい
いいねぇ…青春だねぇ…」

少し不貞腐れた相葉さんに笑顔で返すおばちゃん

「もぉ、馬鹿にしてるでしょ?」

「馬鹿になんてしてないさ
みんな悩み事があるのは当たり前
悩みを解決する毎に人として成長するもんだろ?
だから、若いうちからいっぱい悩みなよ?
まずは、これ食べてからね。はいっ」

おばちゃんがテーブルの上に4つの小さなボウルを置いた

ボウルの中にはお好み焼きの材料

「ありがとっ、おばちゃん」

「後は任せて大丈夫だよね?」

「うんっ、この一年で何回作ったかわかんないくらい作ってるからね
もうプロだよ、プロ!」

「ははっ!それじゃあよろしくね、相葉プロ」

重くなってた空気がおばちゃんと相葉さんのおかげで軽くなった

おばちゃんがテーブルから離れると相葉さんが俺たちにボウルを配ってくれる

「はい、これ混ぜてね
あまり混ぜすぎてもダメだよ?
ふっくら焼き上げるには混ぜすぎないこと」

相葉さんの指示に従い、お好み焼きを焼いていく

返しのテクニックまで教えられた

「おー!ふたりとも上手
あっ!上からヘラで潰しちゃダメっ!」

ヘラで上から押そうと思ったら、凄い勢いで止められた

相葉さんの熱血指導の元、出来上がったお好み焼きは
本当にふっくらとして旨そうだ

ソースの匂いが食欲を唆る

話の続きは、この旨そうなお好み焼きを食ってからだな

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