take a breather
第21章 Be with you
「あの、中学最後の地区予選?」
「そう…」
櫻井さんは椅子から立ち上がると、俺の髪に触れた
「大野の髪もまだ半乾きじゃん
乾かしてやるから座れよ」
「え…いや、俺は…」
「いいから」
櫻井さんに肩を押され、椅子に座った
「大野の髪って柔らかいね」
ドライヤーのスイッチが入り
櫻井さんが俺の髪を指で梳きながら温かい風を当てる
「そうですか?
櫻井さんの髪も柔らかかったですけど
何か特別なシャンプーとか使ってるんですか?」
「特別じゃないと思うよ?
母親が買ってくるやつを使ってるだけだから、よくわからないけど」
「ふ〜ん…結構匂うんで、高級なシャンプーでも使ってるのかと思いました」
「そんなに匂う?
シャンプー変えようかな…」
「俺、好きです…その香り…
だから変えないでください
昨日もすっげぇいい匂いだなぁ、って思ってました」
俺の髪を梳いてた櫻井さんの手が止まった
「またぁ…お前はどうしてそうドキドキするようなこと言うんだよ…」
「俺、何か変なこといいました?」
振り返ると、櫻井さんはドライヤーのスイッチを切り、机の上に置いた
俺の目の前を通る櫻井さんの横顔は、頬が少し紅く見える
「大野の口から『好き』って言葉が出ると、ドキッとする…」
チラッとこちらに送られる視線…
その表情は照れてるようにも見える
「えっ?あっ、いやっ、そんなつもりじゃ…」
「そんなつもりって、どんなつもり?」
櫻井さんが俺の正面に立ち、俺を見下ろした
「そう…」
櫻井さんは椅子から立ち上がると、俺の髪に触れた
「大野の髪もまだ半乾きじゃん
乾かしてやるから座れよ」
「え…いや、俺は…」
「いいから」
櫻井さんに肩を押され、椅子に座った
「大野の髪って柔らかいね」
ドライヤーのスイッチが入り
櫻井さんが俺の髪を指で梳きながら温かい風を当てる
「そうですか?
櫻井さんの髪も柔らかかったですけど
何か特別なシャンプーとか使ってるんですか?」
「特別じゃないと思うよ?
母親が買ってくるやつを使ってるだけだから、よくわからないけど」
「ふ〜ん…結構匂うんで、高級なシャンプーでも使ってるのかと思いました」
「そんなに匂う?
シャンプー変えようかな…」
「俺、好きです…その香り…
だから変えないでください
昨日もすっげぇいい匂いだなぁ、って思ってました」
俺の髪を梳いてた櫻井さんの手が止まった
「またぁ…お前はどうしてそうドキドキするようなこと言うんだよ…」
「俺、何か変なこといいました?」
振り返ると、櫻井さんはドライヤーのスイッチを切り、机の上に置いた
俺の目の前を通る櫻井さんの横顔は、頬が少し紅く見える
「大野の口から『好き』って言葉が出ると、ドキッとする…」
チラッとこちらに送られる視線…
その表情は照れてるようにも見える
「えっ?あっ、いやっ、そんなつもりじゃ…」
「そんなつもりって、どんなつもり?」
櫻井さんが俺の正面に立ち、俺を見下ろした