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take a breather

第21章 Be with you

俺の下で痙攣を起こしたかのようにピクピクと動く翔さんの体

「大丈夫?」

顔を覗き込んで確かめると、薄く瞼を開いた

「…ん」

吐息と共に短く帰ってくる返事…
眼差しと相まって、実にセクシーだ

三度誘われるように翔さんに近付いていく

乱れた呼吸を整えている最中の唇を塞いだ

「ふっ…んんっ…」

ひとしきり翔さんの咥内を舌で舐め回し解放した

「ふはっ…はぁ…はぁ…ば、か…死ぬ…」

軽く睨まれてしまった

「ごめんね、翔さんが誘ってるのかと思って」

「だ、れが…誘う、か…この、状況で…」

グダッとベッドに沈み込んでる翔さんの体

「でも指示出したのは翔さんだよ?
俺は従っただけじゃん」

「それはっ…そう、だけど…」

顔を赤らめ、語尾が弱くなる

ヤッてる最中は積極的に動いてくれるのにね


自分が吐き出した物と翔さんが吐き出した物を処理して
呼吸が整った翔さんの横に寝転んだ

「2セット目は?どう攻める?」

翔さんの方を見てそう聞くと、翔さんが俺に近付いてくる

「智に任せるよ」

「いいの?そんなこと言って」

「俺よりも智の方がわかってるだろ?攻略法」

甘えたように肩口に擦り寄り、上目遣いでそんな事を言う

「じゃあ、好きにやらせて貰うよ?
後から文句言わないでね?」

「言わないよ…智は俺の期待を裏切ったことないんだから」

ニコッと笑う翔さん

俺の力を最大限に引き出す言葉を次々と発する

これも翔さんの戦略なんだろう

俺が勝ったように見えて
実際、勝利を得ているのは翔さんなんだ

きっと一生、俺はこの人に勝てないんだろうなぁ

まぁ、この人を勝たせたくてペアを組んだんだし?
目標が達成出来てるんだから、いいんだけどね

「早速、2セット目いこうか」

翔さんに覆い被さると
しあわせそうな笑みを浮かべた翔さんの手が、俺の首の後ろに掛かる

「よろしくね?智…」

翔さんの為に、これからも全力を尽くしますよ?

俺をパートナーとして選んだ事、死ぬまで後悔させないから…


《end》

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