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「大野さんの場合はガチ勢だからねぇ…
潤くんを好きな子たちと違って『キャーキャー』騒がないから」

「ガチ勢？なあにそれ？」

翔くんがストローを咥えたまま、俺の方を向いて小首を傾げる

「ガチ勢って知らないの？」

「うん、知らない」

日本語ペラペラなのに、知らない言葉あるんだ

「ガチ勢ってのは、本気の人たちを指す言葉だよ」

「それって、智くんの事好きな人たちは、みんな本気で好きって事？」

翔くんがジトっとした目で俺を見る
その目…俺が悪い事してるみたいじゃん

「しっ、知らねぇよっ
俺の事を本気で好きな人がいるなんて聞いた事ねぇしっ」

「ふ〜ん…そう…」

言い訳する必要なんてないのに
翔くんがそんな目で俺を見るから、つい言い訳じみた言い方しちまった
それに翔くん、なんだかふて腐れてるし…

「まぁ、いっか…恋人はいなかったみたいだから、許してあげるよ」

ん？許す？何を？

「櫻井くんも、モテたんじゃない？
日本人ってアメリカでも結構人気でしょ？」

「あっちの女子は積極的だしな
恋人もいたんだろ？」

ニノと松潤から次々と質問が飛ぶ

「ん〜、何人かには声掛けられたよ？
あっちで積極的なのは、女子だけじゃないしね」

「えっ⁉︎野郎共にもモテたって事？」

「うん。どちらかと言えば、男子からの方がモテたかも」

驚く松潤に平然と答える翔くん

「それでそれで？付き合ったりしたの？男の人と」

興味津々なのは相葉ちゃんだ
相葉ちゃんにしてみれば、人ごとじゃないしな

「ううん。付き合わないよ」

「なんだぁ〜」

残念そうな相葉ちゃん…

やはり同性同士のハードルは高いようだ