テキストサイズ

take a breather

第25章 P・A・R・A・D・O・X

抜けたモノを奥まで押し込め、グリグリと腰を押しつける

「あ…ふっ…」

「うん、大丈夫そうだね」

やめないと言いながらも
大丈夫かどうかちゃんと確認するんだから、やっぱり智は大人だ…

優しくされるのは嫌いじゃないけど
こんな時は少しくらい心乱してくれてもよくない?

俺ばかりが気持ち良くなってるみたいで、不安になる…

俺は、智に与えられてるモノと同じだけ与えられてるのかな
智は、俺で気持ち良くなってくれるのかな…

「智…早くシテ?」

不安な思いで智を見上げ、そう伝えた

智にも早く俺と同じように気持ち良くなって欲しくて…

なのに、智は困った顔をする

「あんまり煽らないでね?
抑えるの、結構大変だから…」

「煽る?抑える?」

誰が?何を?
わからなくて首を傾げると智は苦笑いをした

「翔はそうやって、ずーっと俺のこと煽ってんだよ?出逢った時から…
本当は、すぐにでも自分のモノにして
抱きしめて、キスしたかったのに我慢してた
翔を傷つけたくなかったから…
今もそう…初めての翔に、嫌な思いを極力与えたくない
だから暴走しそうなのを必死に抑えてるのに
『早くシテ』なんて可愛く言われたら抑えきれなくなる」

なんだ…安心した…俺だけじゃないんだ

「暴走してよ…
智の本気の想い知りたい
もう我慢なんてしないでよ」

「…いいのか?後悔するかもよ?」

真剣な表情で俺を見下ろす

「絶対しない」

笑顔で答えると智の表情が変わった

「ふふっ、言ったな?
絶対、後悔させてやるよ」

男らしい艶のある声と笑顔…腰の辺りがゾクっとする

ストーリーメニュー

TOPTOPへ