take a breather
第26章 君のために僕がいる
「翔…そろそろ起きないと遅れるよ?」
ベッドの上で気持ち良さそうに寝ている恋人に声を掛ける
「ん…も、すこし…」
布団に潜り込んでしまった翔
翔が起きられない原因は俺にもあるから、寝かせておいてやりたいのは山々なんだけど
立場上、それを認める訳にもいかなくて…
仕方ない…可哀想だけど強行手段に出るか
「副社長、そろそろ起きていただかないと、仕事に遅れます」
「やだーっ!」
途端に勢いよく飛び起きた翔
「うん、ごめんな?
でも起きてもらわないと困るから」
「う“〜…智く〜ん」
涙目で俺を見上げる翔を、ベッドの縁に座り抱きしめた
「おはよう、翔…」
「…おはよ」
軽く触れるだけの目覚めのキスをすると、翔のご機嫌は少しだけ直る
翔が嫌がったのは、俺が『副社長』と呼んだ事
実際、俺の働く会社の副社長なんだから、そう呼ぶのは当然の事なんだけど
プライベートの時にそれをやると、翔はとても嫌がる
今みたいに、例え眠くても思いっきり拒絶反応を示すんだ
幼い頃に出逢い
数年後再会して、恋人の関係になった俺たち
翔に相応しい人間になろうと死ぬ気で努力した俺は
翔と同じ大学の経済学部に入学し、翔の父親が経営する会社に入社した
同期として入社した俺たちだけど
将来的に翔に待っているのは、会社の経営陣としての役職
俺はそんな翔を公私共に支えようと秘書の道を選んだ
翔は初め、それを拒否した
俺を自分の下で働かせたくないと…
だから『下じゃなく、いつも隣にいる為に秘書になるんだよ?』って言ったら、渋々だけど受け入れてくれた
ベッドの上で気持ち良さそうに寝ている恋人に声を掛ける
「ん…も、すこし…」
布団に潜り込んでしまった翔
翔が起きられない原因は俺にもあるから、寝かせておいてやりたいのは山々なんだけど
立場上、それを認める訳にもいかなくて…
仕方ない…可哀想だけど強行手段に出るか
「副社長、そろそろ起きていただかないと、仕事に遅れます」
「やだーっ!」
途端に勢いよく飛び起きた翔
「うん、ごめんな?
でも起きてもらわないと困るから」
「う“〜…智く〜ん」
涙目で俺を見上げる翔を、ベッドの縁に座り抱きしめた
「おはよう、翔…」
「…おはよ」
軽く触れるだけの目覚めのキスをすると、翔のご機嫌は少しだけ直る
翔が嫌がったのは、俺が『副社長』と呼んだ事
実際、俺の働く会社の副社長なんだから、そう呼ぶのは当然の事なんだけど
プライベートの時にそれをやると、翔はとても嫌がる
今みたいに、例え眠くても思いっきり拒絶反応を示すんだ
幼い頃に出逢い
数年後再会して、恋人の関係になった俺たち
翔に相応しい人間になろうと死ぬ気で努力した俺は
翔と同じ大学の経済学部に入学し、翔の父親が経営する会社に入社した
同期として入社した俺たちだけど
将来的に翔に待っているのは、会社の経営陣としての役職
俺はそんな翔を公私共に支えようと秘書の道を選んだ
翔は初め、それを拒否した
俺を自分の下で働かせたくないと…
だから『下じゃなく、いつも隣にいる為に秘書になるんだよ?』って言ったら、渋々だけど受け入れてくれた