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take a breather

第26章 君のために僕がいる

俺たちの関係は、両家共に認めてくれてる

ただ心配だったのは、翔の家の跡取り問題…
でもそれも、修くんが結婚し、子供が生まれた事で解決した

だから社長にお願いに行ったんだ

『翔をください』…と

正式に翔を貰い受ける為に、アメリカで暮らしていきたいと話した

元々アメリカ行きは決まっていたし、丁度支社長が引退される事もあり
思ってたよりもスムーズに話は進んだ

俺の両親もすぐに納得
相変わらず、ぶっ飛んだ親で助かったよ

「結婚?…僕たちが?…」

「うん。翔のご両親には既に承諾をいただいている
あとは翔本人の…」

「するっ!したいっ!
今すぐにでもアメリカに行きたいっ!」

話が終わる前に勢いよく胸に飛び込んできた翔を、尻もちをつきながら抱きとめる

「ははっ、今すぐは無理だろ」

「う"〜…智く〜ん」

涙声で抱きつく翔の頭を、ポンポンと撫で宥める

「ありがとな、翔…
俺とした約束を忘れないでいてくれて」

最初にした約束を翔が忘れていたら…
俺たちは結ばれていなかったかもしれない

翔が顔を上げ、涙の浮かんだ瞳で俺を見つめた

「僕の方こそありかとう…約束を守ってくれて」

「相葉ちゃんの餃子が食えなくなるの残念だけどな」

「僕、雅くんにレシピ聞いて、頑張って作るっ
智くんの為に美味しい餃子作れるようになるから」

「うん、楽しみにしてるよ」

笑顔でそう答えると、翔は再び俺の胸に顔を埋めた

「さとくん…嬉しいよぉ…」

いくつになっても可愛くて愛しい人…

「今まで以上にしあわせになろうな」

最愛の人を抱きしめ、新たな約束を交わした。


《end》

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