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take a breather

第27章 Turning Up

後悔しても取り返せない
一度感じた嫌悪感は拭えない

ガッつき過ぎて大切なモノを失うなんてカッコ悪い…

俯いていると、バシャンという水音とほぼ同時にギュッと抱きしめられた

「えっ⁈しょっ…」

翔くんの手が顎に掛かり、クイッと上を向かされ、そのまま唇を塞がれた

いきなり舌を絡め、貪るようなキスをしてくる翔くん

「んっ…ん……しょっ…んっ…」

呼吸が苦しくて翔くんの腕をギュッと握りしめると、ようやくキスから解放された

「んっ…はぁ…」

呼吸を整えていると、翔くんの胸へと抱き寄せられた

「我慢なんて…無理」

翔くんの切ない声に顔を上げた

「しょ、くん…」

翔くんが困ったような、情けないような顔で僕を見下ろす

「智さんが可愛い過ぎるから、我慢出来ない…」

確かに少し仕掛けたけど、まさかこんなに反応してくれるなんて…

「翔くん…僕も、我慢出来ない…」

翔くんの首に腕を絡め抱きついた

「智さん?」

少し体を離し、翔くんを見つめた

「翔くんのことが大好き過ぎて、我慢出来ない…
僕のこと、抱いてくれる?」

僕の本心をはっきりと伝えた

だって、真っ直ぐな翔くんには、真っ直ぐにぶつかった方が良いと思ったから

駆け引きなんかいらない…本音だけで付き合っていきたい

きっと僕の本音を聞いても、翔くんなら受け止めてくれる
それがお互いを信じるってことだよね?

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