take a breather
第30章 Still...
「うわぁー、さとしくん、じょおず〜」
幼なじみの智くんは、小さな頃から手先が器用で
我が家にあるオモチャのブロックを、持ち主の俺よりも上手に使いこなして、見事な家を作り上げた
「しょうちゃんは、なにつくったの?」
俺の手元には、ブロックを繋ぎ合わせただけのカラフルな長方形
「ちょこれーと!」
「ちょこれーとかぁ…
おいしそうだね」
俺がどんなに変な物を作っても、絶対馬鹿にしない智くん
幼稚園の他の奴らはみんな笑うのに…
そんな優しい智くんが、俺は大好きだった
「すごいなぁ…さとしくん
こんなお家つくれるなんて
さとしくんの手は魔法の手だね」
智くんが作ったブロックの家をマジマジと見つめた
「魔法の手?」
「うんっ!何でもつくれちゃう魔法の手!
こんなお家に住んでみたいなぁ…」
「それならさ、いつか、しょうちゃんに
ホンモノの大きなお家作ってあげる」
「ホント?ぼく、いーっぱいお金集める!
それで、さとしくんに、お城みたいなお家建てて貰うんだ」
「お城みないなお家かぁ…
わかったよ。大人になるまで待っててね?」
「うんっ!」
その時決まった智くんの夢は、その後もブレる事は無かった
小学生になると、家だけじゃなく
世界的な建造物にまで興味を持ち始める
「翔くん、これ見て?」
智くんに見せられたのは、建物の写真が載ってる本
「お城?」
その写真に写ってる建物は、日本の物ではなく、海外の物
「ううん、教会
今から100年以上も前から建て始めてるのに、まだ完成してないんだって」
「100年⁈凄いっ!」
「だろ?俺もいつか、こんなの作ってみてぇなぁ…」
「智くんなら出来るよ!」
「そっかな?」
「うん!間違いなく出来る!」
「ありがとう。翔くんにそう言ってもらえると、出来る気がして来た」
キラキラ光る目で本を見る智くんがカッコよくて
その頃の俺は、智くんの夢を一所懸命応援してた
幼なじみの智くんは、小さな頃から手先が器用で
我が家にあるオモチャのブロックを、持ち主の俺よりも上手に使いこなして、見事な家を作り上げた
「しょうちゃんは、なにつくったの?」
俺の手元には、ブロックを繋ぎ合わせただけのカラフルな長方形
「ちょこれーと!」
「ちょこれーとかぁ…
おいしそうだね」
俺がどんなに変な物を作っても、絶対馬鹿にしない智くん
幼稚園の他の奴らはみんな笑うのに…
そんな優しい智くんが、俺は大好きだった
「すごいなぁ…さとしくん
こんなお家つくれるなんて
さとしくんの手は魔法の手だね」
智くんが作ったブロックの家をマジマジと見つめた
「魔法の手?」
「うんっ!何でもつくれちゃう魔法の手!
こんなお家に住んでみたいなぁ…」
「それならさ、いつか、しょうちゃんに
ホンモノの大きなお家作ってあげる」
「ホント?ぼく、いーっぱいお金集める!
それで、さとしくんに、お城みたいなお家建てて貰うんだ」
「お城みないなお家かぁ…
わかったよ。大人になるまで待っててね?」
「うんっ!」
その時決まった智くんの夢は、その後もブレる事は無かった
小学生になると、家だけじゃなく
世界的な建造物にまで興味を持ち始める
「翔くん、これ見て?」
智くんに見せられたのは、建物の写真が載ってる本
「お城?」
その写真に写ってる建物は、日本の物ではなく、海外の物
「ううん、教会
今から100年以上も前から建て始めてるのに、まだ完成してないんだって」
「100年⁈凄いっ!」
「だろ?俺もいつか、こんなの作ってみてぇなぁ…」
「智くんなら出来るよ!」
「そっかな?」
「うん!間違いなく出来る!」
「ありがとう。翔くんにそう言ってもらえると、出来る気がして来た」
キラキラ光る目で本を見る智くんがカッコよくて
その頃の俺は、智くんの夢を一所懸命応援してた