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take a breather

第11章 君のうた

弁当を食い終わって 翔を加えて演奏した『two』は
ニノや松潤の言う通り今まで以上に良い出来だった

「翔ちゃん 凄いねぇ…
はじめて合わせたのにピッタリ…」

ひたすら感心する相葉ちゃん

「さっき聴いた感じだと 相当の腕前だったから
これくらいは朝飯前なんでしょ?」

当然とばかりのニノ

「そんな事ないです…
みなさんの邪魔をしないように必死でした」

「イヤイヤ それはないわ…
やっぱ翔くん入れて正解だよ」

嬉しそうに微笑む松潤

「今年の学祭も楽しみだねぇ」

盛り上がる3人…

「さと兄は?どうだった?
歌いづらくなかった?」

たしかに良かったよ 翔の演奏…
気持ちよく歌えた

なのに…

「ん、悪くはない…」

素直に褒めてやれない…

翔に対してこんな突き放したような言い方したことない

「そ、か…」

哀しそうな微笑みを浮かべる翔…

俺 ほんとどうしちゃったんだろ

頭で考えることと 口から出る言葉が一致しない

支離滅裂状態…

翔に哀しい顔なんてさせたくないのに…

俺がどう言えば翔が喜ぶかなんてわかりきっているのに…

兄貴失格だな…俺…

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