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take a breather

第14章 Find the answer

翔ちゃんの大野さんに対する献身ぶりは
他のメンバーから見ても一目瞭然…

そしてその理由も…

気が付いてないのは大野さん本人くらいだろう


時は遡り、今後の嵐についての話し合い期間中…

「はぁ…それにしてもあの人の鈍感さ…
翔ちゃん、大野さんには、はっきり言わないと伝わらないよ?」

大野さんの『嵐辞めたい宣言』以降
メンバー同士で飲む事が増えた

今日は翔ちゃんのマンションにお邪魔しての二人飲み

「ん〜?何のこと?」

翔ちゃんが缶ビールに口を付けて首を傾げる

「まだ惚ける気?
翔さんが大野さんのこと好きなのなんて
Jだって、あの相葉さんだって知ってるよ?」

「俺は智くんだけじゃなく
メンバーみんなを愛してるよ?」

「俺だってみんなのこと好きだよ
そうじゃなくて俺が言ってるのは…」

「いいんだよ…
今、これ以上あの人を悩ませる種、作りたくないから」

俺の言葉を遮り、優しく微笑む翔ちゃん…

いつから翔ちゃんは大野さんを特別視してたんだろう…

俺が『もしかして』って思い出したのが10年くらい前…

それから注意深く観察して確信に変わったのが5、6年前…

この人、用心深くてなかなか尻尾を出さないんだもん

確信に変わってからも翔ちゃん本人には確認出来なくて、というか、する必要は無いと思ってた

これからもずっと嵐は続いていき
このふたりが離れる事は無いと思っていたから

必要があれば翔ちゃん本人が行動を起こすだろう、と…

俺は傍観者でいることを決めていた

それがふたりの為であり、嵐の為でもあると思っていたから

でも話し合いの結果、万が一 嵐が解散ともなれば
このふたりも会う機会は自然と減っていく訳で…

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