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take a breather

第14章 Find the answer

〈N's eyes〉

翔ちゃんの報道番組が終わった

『お疲れ様
完璧だったよ』

翔ちゃんの個人のLINEにメッセージを送り、ゲームの電源を入れる

昨日、今日と2日続けて
生放送でのインタビュー

いくら翔ちゃんでも緊張の連続だっただろう…

言葉は受け取り方によって
本人の思惑とは違う捉え方をされる

今回の件は絶対にそれがあってはならないんだ

翔ちゃんも慎重にならざるを得ない

でもそれを感じさせてもいけない…

あくまでも自然体で真実のみを正確に伝えなくちゃいけないんだ

報道の仕事をしてる翔ちゃんだから出来る事…

ゲームを始めると家のチャイムが鳴った

こんな時間に予告もなく誰だ?

リモコンを置いて立ち上がりモニターを覗く

少し俯き加減で顔がちゃんと見えないけど誰だかすぐにわかった

「大野さん、どうしたの?こんな時間に」

『ニノ…俺…どうすれば…』

小さな声でそう告げる

「取り敢えず上がって来なさいよ」

『ん…』

通話を切ってエントランス入口の鍵を解除した

玄関に向かいドアの鍵を開けて大野さんの到着を待つ

チャイムが鳴ったのと同時にドアを開けた

「いらっしゃい」

「ごめん…こんな時間に…」

「大丈夫…ゲームやってたから起きてたし
上がって?」

「ニノも『大丈夫』って言うんだな…」

大野さんがポツリと呟く

「え?」

「なんでみんな俺を責めないんだ?
なんでみんな『大丈夫』って笑って言うんだよ」

大野さんが苦痛の表情を浮かべてた

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