無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

それからの嵐はより多くの人に感謝を伝えようと
今まで以上にハードなスケジュールをこなすようになった

それでも誰一人弱音を吐く事なく仕事をしていく

嵐としての仕事ももちろん増えたけど
個々での仕事も増え
特に翔ちゃんは、NHKでの特番のMCやラグビーワールドカップのスペシャルサポーター
そして年末の紅白歌合戦の司会も決まり大忙しだった


「翔くん、大丈夫？疲れてない？
ラグビーの取材で、あちこち行ってるんでしょ？」

今日はライブのリハ…

ワールドカップ開催期間中にもツアーが組み込まれてる
タイトなスケジュールに、潤くんが翔ちゃんのことを心配してる

「ラグビーの試合観戦は俺の趣味にも近いし
楽しんでるから大丈夫だよ」

「楽しいのと疲れは別物だよ…
ちゃんと体休ませてる？」

「大丈夫だって…
今回のライブは東京で２日間だけだし」

「そう…無理はしないでよ？
まだ準備に時間かかるから少し休んでて
リハは軽く流してくれればいいから」

「ん、サンキュ」

翔ちゃんは疲れていても絶対言わない
潤くんもそれをよくわかってるから引いたけど
実際かなりの疲労は溜まってると思う
だからあんなに心配してるんだ

ふと大野さんの姿が目に入った

大野さんも心配そうに翔ちゃんを見つめてる…

ライブツアーもワールドカップも元々のスケジュールとして組まれていたものだから
嵐の活動休止とは関係ない…

それでも大野さんにしてみれば
殺人的スケジュールを淡々とこなし
愚痴ひとつ吐かない翔ちゃんを申し訳ない気持ちで見ているんだろうな

最近、大野さんの視線が翔ちゃんに向いてることが多い

いつかの取材で答えた嵐のメンバーに対する想い
大野さんは翔ちゃんに対して
『頭の上がらない人』って答えてた…

それだけ大野さんは翔ちゃんに感謝してるし恩も感じてるんだ

その翔ちゃんが疲れてるとなれば心配しないわけがない