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take a breather

第15章 二人の記念日

「もしかして、今日やたらと翔が積極的だったのって
俺の誕生日だから?」

そう聞くと頬を薄っすらとピンクに染めた

「はい…潤さんに料理教わってる時に話したんです
智さんの誕生日に手料理の他に何をしたら喜んで貰えるかな、って
そしたら潤さんが『自分だったらプレゼントは物を貰うより、気持ちを貰いたい』って言われて
どうすればいいかのか聞いたら…」

翔が口を閉ざしモジモジしはじまった

「翔から誘えとでも言われた?」

「…はい。
『たまには翔くんから智さんのこと求めてあげると
智さんも『愛されてる』って思えて喜ぶんじゃない?』って…」

潤…ナイスアドバイス

翔に愛されてないとは思ってないし
いつものエッチに不満もない…

でも、今日の翔は妖艷で男心を刺激し、いつも以上に興奮した

お仕置きと称し、しつこく攻めることもあるけど
翔の中に照れというか恥ずかしさが残るのか
今日みたいに乱れることもなかった

「あの…どうでした?
俺の気持ち、智さんに伝わりました?」

「あぁ…すげぇ伝わった」

「本当ですか⁈」

嬉しそうに聞き返す翔が可愛くて
少しイジワルしたくなった

「うん。ギュウギュウに俺のを締めつけてきて
『凄くキモチイイ』って伝わってきたよ」

瞬時にして顔を紅く染めた翔

「…そっち、ですか…」

残念そうに呟く翔の腕を掴み抱き寄せた

「嘘だよ…
ちゃんと伝わってきたよ?
『愛してる』って」

「よかった…」

今度は嬉しそうな呟き…

「ありがとな、翔…
最高の贈り物だよ」

俺の為に苦手な料理を習い
恥ずかしいという思いを押し殺して俺を誘惑した

俺の為に頑張ってくれた翔の想いに応えないとな…

「今度は俺から伝えてやるよ…
俺がどれだけ翔のことを愛しているか」

翔をベッドに押し倒した

「…期待してます」

はにかみながらキラキラとした瞳で俺を見上げる

誕生日はまだ始まったばかり

今までの人生で最高にしあわせな1日が過ごせそうだ


〈end〉

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