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take a breather

第18章 君への想い

「智」

通勤中、背後から僕を呼ぶ声がする

立ち止まり、振り返ると
笑顔で手を振りながら駆け寄ってくる翔くんの姿があった

「翔くん、おはよう」

僕の前でピタリと足を止める翔くん

「おはよ、智。はいこれ、お土産」

小さな紙の手提げ袋を差し出され
それを受け取りながら翔くんを見上げた

「ありがと、今回はどこに行ってきたの?」

「今回は沖縄。
それ、琉球ガラスのグラスな?」

「琉球ガラス?高かったんじゃないの?」

翔くんの手が僕の腰に添えられた
歩きを促され、ふたり並んで会社に向かう

「そんなでもないよ
凄く綺麗だったから
智にプレゼントしたくて買って来ちゃった」

「いつも僕ばっかり貰ってごめんね
僕も翔くんみたいに あちこち行けたら
お土産買って来られるのになぁ…」

「いいんだよ
俺が勝手に買って来てるだけなんだから
智が気にすることじゃない」

「でも、荷物増えちゃうし
迷惑なんじゃ…」

隣を歩く翔くんを見ると
翔くんもこちらを向きにこやかに微笑む

「全然。
逆に智が迷惑だって言うならやめるけど
迷惑じゃないなら、これからも受け取って欲しいな
智にお土産を選ぶのは俺の楽しみの1つだからさ」

翔くんの楽しみ…
そんな風に言ってもらえるなら、断る理由はない
だって本当は凄く嬉しいから…
翔くんが僕の為にお土産を買って来てくれること

「うん、わかった。
これからもよろしくね」

「おう!」

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