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take a breather

第18章 君への想い

翔くんの部屋…

確かに昨日もお邪魔したよ?

でも昨日と今日じゃ、全然重みが違うと思うのは僕だけ?

すぐに着いてしまった翔くんの部屋の前…

「智…」

翔くんが振り返り僕を見る

「嫌なら自分の部屋に戻っていいぞ?」

真剣な翔くんの表情

「風磨に連絡すれば開けてくれるから」

「でも、風ちゃん寝ちゃってるんじゃないの?」

「寝てない。わざと鍵を締めて智を入れない様にした」

「わざと?なんでそんなこと…」

「決まってるだろ?
智を俺の部屋に連れて行く為に協力してくれたんだよ
でもこの部屋に入るかどうかは智が決めて?」

「え…僕が?」

「そう、智が決めて?」

もう一度、念を押す翔くん

僕に決めろって…

「…しょ、くん…」

「無理にとは言わないよ?
今日は一緒に寝たら
昨日みたいに添い寝だけじゃ止まれない…
でも智を傷つけたくないから、智の意思に従うよ」

それってやっぱり…そういう事、だよね…

僕だって翔くんの事好きだし、触れたいと思うよ…

でも僕…人とお付き合いした事ないから
この先どうしたらいいのか…

その先の事まで考えたことなんてないんだもん

まさか翔くんとお付き合い出来るなんて思ってなかったし…

「智…怖いなら無理しなくていい…
ここまで大切にしてきた想いを
俺の欲望なんかの為に壊したくない」

翔くんの優しい視線にキュンとする

今日一日で急な展開だけど
翔くんとそうなることが嫌な訳じゃない…

「しょ…く、ん…」

「ん?」

「翔くんが締めてくれた帯
固くて解けないの…
翔くんが解いてくれる?」

少し目を見開いて驚いた表情を見せる翔くん

その後、微笑みを浮かべると
僕の耳元で囁いた

「智のお望みとあらば…」

翔くんの艶のある声にゾクっとする…

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