take a breather
第18章 君への想い
「ふたりきりじゃないよ
母親も一緒だったぞ?」
「でも僕が見た時はふたりだけだった」
「ん〜?あっ!トイレに行ってた時かな?
母親が『歳取ったせいかトイレがマメなのよ〜』って
確かあの店でも行ってたな」
「なんだ…よかった」
「もしかして心配した?」
「うん…」
「大丈夫だよ、彼女婚約者いるし」
「へ⁉︎ならなんで、しつこく翔くんのこと誘ってたの?」
「その婚約者が俺に似てて
母親と盛り上がっちゃったんだってさ」
「なんだぁ…」
「でも智に見られてたなんて気が付かなかったなぁ」
「ん、お店の前で見つけて
すぐにその場を離れたから…」
「しかも疑ってたんだ?
仕事中にふたりきりにはならないって言ったのに」
「だってあの娘、可愛かったでしょ?
翔くんが好きになる可能性だってあるじゃん」
「ないよ。俺には智が断トツ可愛い
これから先も智だけだよ」
断トツ可愛いだなんて、照れずに言われるとこっちが恥ずかしい…
でも、翔くんにそう言って貰えるのは嬉しいから…
「僕も…翔くんだけだよ…」
翔くんが満足そうに微笑んだ
「智、愛してる」
翔くんが僕の頬にキスをする
「ぼ、僕も…」
『愛してる』は恥ずかし過ぎて言えない…
「ふふっ…やっぱ可愛い」
翔くんは僕をぎゅっと抱きしめた後
僕から離れるとベッドの上で正座した
「大野智さん」
「な、なに改まって」
「このツアー最後のオプションになりますが
ご希望されますか?」
「え?オプション、まだあるの?」
「はい。帰りも浜名湖サービスエリアで休憩を取るのですが
その際、南京錠を付けに行きませんか?」
「南京錠…翔くんと一緒に付けていいの?」
「ご希望であれば、ですけど」
「もちろん行くよ。翔くんと一緒に付けたい!」
翔くんと付けたいと思った南京錠…
でも絶対叶わない夢だと思った
それなのにこんなに早く実現するだなんて…
嬉しくて翔くんに飛びつくと
翔くんはしっかりと抱きしめてくれた
「ふたりでしあわせになろうな」
「うんっ」
本当に翔くんは最高のコーディネーターだよ
ふたりの人生の旅路も
翔くんがコーディネートしてくれれば
最高にしあわせな旅になるね。
〈end〉
母親も一緒だったぞ?」
「でも僕が見た時はふたりだけだった」
「ん〜?あっ!トイレに行ってた時かな?
母親が『歳取ったせいかトイレがマメなのよ〜』って
確かあの店でも行ってたな」
「なんだ…よかった」
「もしかして心配した?」
「うん…」
「大丈夫だよ、彼女婚約者いるし」
「へ⁉︎ならなんで、しつこく翔くんのこと誘ってたの?」
「その婚約者が俺に似てて
母親と盛り上がっちゃったんだってさ」
「なんだぁ…」
「でも智に見られてたなんて気が付かなかったなぁ」
「ん、お店の前で見つけて
すぐにその場を離れたから…」
「しかも疑ってたんだ?
仕事中にふたりきりにはならないって言ったのに」
「だってあの娘、可愛かったでしょ?
翔くんが好きになる可能性だってあるじゃん」
「ないよ。俺には智が断トツ可愛い
これから先も智だけだよ」
断トツ可愛いだなんて、照れずに言われるとこっちが恥ずかしい…
でも、翔くんにそう言って貰えるのは嬉しいから…
「僕も…翔くんだけだよ…」
翔くんが満足そうに微笑んだ
「智、愛してる」
翔くんが僕の頬にキスをする
「ぼ、僕も…」
『愛してる』は恥ずかし過ぎて言えない…
「ふふっ…やっぱ可愛い」
翔くんは僕をぎゅっと抱きしめた後
僕から離れるとベッドの上で正座した
「大野智さん」
「な、なに改まって」
「このツアー最後のオプションになりますが
ご希望されますか?」
「え?オプション、まだあるの?」
「はい。帰りも浜名湖サービスエリアで休憩を取るのですが
その際、南京錠を付けに行きませんか?」
「南京錠…翔くんと一緒に付けていいの?」
「ご希望であれば、ですけど」
「もちろん行くよ。翔くんと一緒に付けたい!」
翔くんと付けたいと思った南京錠…
でも絶対叶わない夢だと思った
それなのにこんなに早く実現するだなんて…
嬉しくて翔くんに飛びつくと
翔くんはしっかりと抱きしめてくれた
「ふたりでしあわせになろうな」
「うんっ」
本当に翔くんは最高のコーディネーターだよ
ふたりの人生の旅路も
翔くんがコーディネートしてくれれば
最高にしあわせな旅になるね。
〈end〉