嵐しょーせつ。Part4
第15章 Wonderful Sea
、、ここだ、、
和「、、はぁ、、」
18歳の夏。
俺は家族旅行である場所にやってきた。
家族旅行って言っても里帰り?
小さな島におばあちゃんが住んでいて、、
俺も小学校3年生までずっと一緒にここに住んでいた。
でも、父さんの仕事の都合でこの島から離れ、、
新しい街で過ごした。
俺以外は何回か里帰りしてるんだけど、、俺はインドア派。この年齢だと世に言う“引きこもり”。
学校以外あまり外に出ない俺を母さんたちは心配になってこの生まれ育った環境へ連れ出したんだ。
「、、和。お母さん、おばあちゃんと一緒にお買い物行くけど、ここにいる?」
和「、、ん」
「わかったわ^_^じゃ、ゆっくりしてなさい^_^」
引きこもりは引きこもりでも少しはいい空気を感じられるからなんだか落ち着く。
俺は、家からすぐ近くにある海へ向かい、、岩岸に座って海を眺めていた。
和「、、、」
よくここでこの島の子と遊んだ。
あの頃の俺は引きこもりなんかじゃなくて、むしろアウトドア派で夕方になってお母さんたちが呼びにきても遊び足りなくてワガママばかり言って帰らなかったぐらい。
なのに、、どうしてこんなに変わっちゃったんだろ、、
和「はぁ、、」
ため息ばかりつくようになって、、この先の人生諦めかけようと考えた時、、
海の中からまるで人魚のように泳いでいる人を見つけた。