
友達のままがいい
第6章 未来
「…まじ…?」
私から身体を離した則ちゃんは私の顔を覗き込んで聞いてくる。
恥ずかしくて顔を背けて頷くと、ギュッと抱きしめてくてた。
そして…
「すげーー。うれしいっ」
頭の上から弾んだ声が聞こえ、則ちゃんの胸の中から顔を上げると、すごく嬉しそうにしている則ちゃんの顔があった。
嫌われるどころか…嬉しい?
「…嫌じゃ…ないの??」
恐る恐る聞くと、馬鹿だなぁ~と言いながら触れるだけのキスをしてくれた。
「嫌なわけないだろう!!文香の初めてが俺だなんて、最高に幸せ」
本当にうれしそうに言葉にする則ちゃんを見て、安堵する。
「則…ちゃん」
「んっ・・・焦ってごめんなぁ・・・さっきも言ったけど長いこと待ったんだ。待つぐらい大丈夫だから。少しずつ進んで行こう。」
優しい言葉に胸が熱くなり、彼の気持ちがうれしかった。
私を大切にしてくれているのが痛いほど伝わった。
「ありがとう・・・」
