Kissシリーズ
第6章 クールなキス
「あっあたしのこと、好き?」
真っ赤な顔になって聞くと、彼はあたしを見た。
「好きだけど?」
…返ってきたのは、予想以上にはっきりした答え。
がくっと、力が抜けた。
いや、予想は出来てたけどね。
「そっそう。あたしも好きよ」
「うん」
そう言った彼の顔は少し赤くなっていた。
…こういう彼の顔を知っているからこそ、余計に好きになる。
でも毎日不安は募っていく。
好きだけど…好きなのにこんなに不安になるなんて…。
これじゃ片思いをしていた頃の方がマシだったような気が…。
どんどん気分も体も沈んでいく。
こういう人だって分かってて好きになったはずなのに…。
贅沢になってしまったのかな?
「ふぅ…」
「…お茶、淹れてくる」
「えっ、あっうん」
どんよりしているあたしを見かねたのか、彼が立ち上がった。
「紅茶で良い?」
「うん、紅茶好き」
彼の淹れてくれる紅茶は美味しいので好きだった。
少し顔を上げて、眼を閉じると―。
―唇にあたたかな感触。
「…えっ?」
眼を開けると、真っ赤な彼の顔。
「…好きだから、お前のこと」
熱っぽい声と眼に、あたしの心は強く揺すぶられた。
そのまま彼は部屋を出て行ってしまう。
けれど、あたしはぼ~としていた。
ああ、だから…あたしは彼から離れられないんだ。
あんな彼を知っているのが、あたしだけだから。
きっと一生離れられない。
真っ赤な顔になって聞くと、彼はあたしを見た。
「好きだけど?」
…返ってきたのは、予想以上にはっきりした答え。
がくっと、力が抜けた。
いや、予想は出来てたけどね。
「そっそう。あたしも好きよ」
「うん」
そう言った彼の顔は少し赤くなっていた。
…こういう彼の顔を知っているからこそ、余計に好きになる。
でも毎日不安は募っていく。
好きだけど…好きなのにこんなに不安になるなんて…。
これじゃ片思いをしていた頃の方がマシだったような気が…。
どんどん気分も体も沈んでいく。
こういう人だって分かってて好きになったはずなのに…。
贅沢になってしまったのかな?
「ふぅ…」
「…お茶、淹れてくる」
「えっ、あっうん」
どんよりしているあたしを見かねたのか、彼が立ち上がった。
「紅茶で良い?」
「うん、紅茶好き」
彼の淹れてくれる紅茶は美味しいので好きだった。
少し顔を上げて、眼を閉じると―。
―唇にあたたかな感触。
「…えっ?」
眼を開けると、真っ赤な彼の顔。
「…好きだから、お前のこと」
熱っぽい声と眼に、あたしの心は強く揺すぶられた。
そのまま彼は部屋を出て行ってしまう。
けれど、あたしはぼ~としていた。
ああ、だから…あたしは彼から離れられないんだ。
あんな彼を知っているのが、あたしだけだから。
きっと一生離れられない。