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Kissシリーズ

第2章 年下とのキス

「なっなあ、オレ達、付き合っているんだよな?」

「えっ?」

真っ赤な可愛い顔で聞いてきたのは、半年前から彼氏彼女の仲になったわたしの恋人。

出会いは街中で、このコが逆ナンで困っているところを助けたことがキッカケだった。

そう、可愛いコ。

わたしより二つ年下の中学2年生の男の子。

年上の女の人達にしつこく遊びに行こうと誘われていて、困った顔をしていた。

だからとっさに『姉』のフリをして、助け出した。

お礼をしたいけど、この後予定があるから、後日改めて礼をしたいからと言われ、取り合えず電話番号とメールアドレスを教えた。

そして数日後、お茶に誘われた。

年下に奢ってもらうのも気が引けたが、ガンとして譲らなかった。

500円のケーキセットを頼んで、二人で楽しくお茶をした。

その後、何度か連絡をして、二人だけで遊びに行ったりした。

そして半年前、わたしの方から恋人になりたいと言い出した。

彼は今のように真っ赤な顔で、OKしてくれた。

だから恋人同士だと、わたしは思っていたんだけど…。

「そう…よね?」

「…何で疑問で返すんだ?」

「だって改めて聞くから…。恋人でしょ?」

それは間違いない。

「だっだったらさ!」

いきなり可愛い顔をずいっと近付けて来た。

…ホントに可愛いなぁ。

「そっそろそろキ…ス、した方が、良いかなって…」

ああ、キスがしたいんだ。

まあ中学生の男の子だし、そういう時期もあるよね。

「そうね。付き合って半年になるし、そろそろ良いんじゃないかな?」

「えっ? ホントに?」

心底ビックリされると、わたしの方がビックリ…。

「うん。良い時期なんじゃないかな?」

「…何か随分アッサリしてるな。もしかしてもう…」

「ないわよ。今日がはじめて」

………本命の人とは、ね。

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