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Kissシリーズ

第2章 年下とのキス

「だっだったら…!」

「あのね、あせる気持ちも分からなくもないけど、場所変えましょ?」

ちなみに今、わたし達は休日の公園にいた。

大きな広い公園には、昼下がりのせいか人がかなりいる。

ベンチに座って話しているけれど、誰の耳に入っているか分からないし、そもそも見られたくはない。

「あっ、そっか」

わたしは周囲を見回した。

ちょっと離れた所に木が植えられている場所がある。

あそこなら良い影になるだろう。

「こっち行きましょう」

わたしは彼の手をとって、そこへ向かった。

そして人気のない所で、わたし達は向かい合った。

「ここならヘーキね」

「あっああ…」

でも彼は緊張しているのか、動かない。

木陰の中でも分かるほど真っ赤な顔をしている。

もう…本当に可愛い。

街で見かけた時から、わたしは彼に夢中。

だからわたしの方から、彼にキスをした。

「っ!」

あたたかく、甘い唇。

ちょっと触れただけで、すぐに離れた。

「えへへ…」

自分の顔が熱くなっていく。

そしてニヤけてしまう。

「~~~!」

「今度はキミからしてね」

そう言って彼の体を抱き締め、再びキスをする。

今度は触れるだけの長いキス。

彼も恐る恐る震えながら抱き締め返してくれる。

わたしはふと目を開け、彼の顔を見た。

わたしは彼の全てが可愛いと思えてしまう。

きっと言ったら怒るから言わないけれど、いつでも思っている。

そしてわたしも言わないだろう。

だって年上だから。

彼に大好きなことは伝えて、夢中なことは隠しておこう。

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