Kissシリーズ
第18章 お見合いのキス
時間と共に私の興奮も冷めていき…自分がやった失態で血の気も引いた。
今…何を言ったの? 私。
大学も出て、世界相手に働いているのは彼の方なのに…。
きっと世間知らずのお嬢様が何を言っているんだって、呆れられている…。
かと思ったら。
「くっ…ははははっ!」
お腹を抱えて大爆笑。
「そっそんなに笑うこと、ないじゃない…」
興奮したせいか、涙がボロボロ出てきた。
「いっいや、悪い。そんな大きな夢を持っていたなんて、さすがの俺も考えていなかったからな。そうか、世界か。それはさすがに与えられないな」
笑いながら、私の頬を伝う涙を手で拭ってくれる。
「でもお前と二人なら、可能かもな」
「あっあなたはすでに叶っているじゃない!」
「それはまだ、家の力だ」
ふと、彼の顔が険しくなった。
「俺はこの歳になって、未だに家の力以上のものを手に入れていない。だから足りてないのさ」
「何が…足りないの?」
「そりゃ、パートナーさ」
そう言って不敵な笑みを浮かべる。
「常に俺の隣にいて、離れていても俺のことが分かっているヤツがいないんだ」
もしかして…。
「それが、あなたの結婚相手の条件?」
「ああ。ただ家の中にいて、満足するだけの女には興味がない」
それは…確かに、私があてはまるけど…。
「今までそんな女とばかり見合いさせられた。けれど今回は当たりだったな」
「…写真だけで分かったの?」
「ああ。だから年齢は知らなかった」
それだけが失敗だとでも言うように、肩を竦める。
「けどま、そんなのは障害にもならないか」
そして再び笑うと…いきなりお姫様ダッコして、立ち上がった。
「なぁっ!」
「嫁に来いよ。俺と一緒なら、世界相手に働けるぜ?」
「なななっ…!」
間近で見る彼の野生的な眼を見て、言葉を失う。
確かに…彼と一緒になることが1番の早道らしい。
「…つまり、お互いに利用し合うってこと?」
「それもあるが、まずは…」
彼は外に出て、歩き出した。
「結婚式が最初だな!」
「早過ぎるわ! 私、まだ女子高校生なのよ~!?」
私の叫びは、虚しく庭園に響き渡る。
…世界相手より、彼相手の方が大変そうだ。
今…何を言ったの? 私。
大学も出て、世界相手に働いているのは彼の方なのに…。
きっと世間知らずのお嬢様が何を言っているんだって、呆れられている…。
かと思ったら。
「くっ…ははははっ!」
お腹を抱えて大爆笑。
「そっそんなに笑うこと、ないじゃない…」
興奮したせいか、涙がボロボロ出てきた。
「いっいや、悪い。そんな大きな夢を持っていたなんて、さすがの俺も考えていなかったからな。そうか、世界か。それはさすがに与えられないな」
笑いながら、私の頬を伝う涙を手で拭ってくれる。
「でもお前と二人なら、可能かもな」
「あっあなたはすでに叶っているじゃない!」
「それはまだ、家の力だ」
ふと、彼の顔が険しくなった。
「俺はこの歳になって、未だに家の力以上のものを手に入れていない。だから足りてないのさ」
「何が…足りないの?」
「そりゃ、パートナーさ」
そう言って不敵な笑みを浮かべる。
「常に俺の隣にいて、離れていても俺のことが分かっているヤツがいないんだ」
もしかして…。
「それが、あなたの結婚相手の条件?」
「ああ。ただ家の中にいて、満足するだけの女には興味がない」
それは…確かに、私があてはまるけど…。
「今までそんな女とばかり見合いさせられた。けれど今回は当たりだったな」
「…写真だけで分かったの?」
「ああ。だから年齢は知らなかった」
それだけが失敗だとでも言うように、肩を竦める。
「けどま、そんなのは障害にもならないか」
そして再び笑うと…いきなりお姫様ダッコして、立ち上がった。
「なぁっ!」
「嫁に来いよ。俺と一緒なら、世界相手に働けるぜ?」
「なななっ…!」
間近で見る彼の野生的な眼を見て、言葉を失う。
確かに…彼と一緒になることが1番の早道らしい。
「…つまり、お互いに利用し合うってこと?」
「それもあるが、まずは…」
彼は外に出て、歩き出した。
「結婚式が最初だな!」
「早過ぎるわ! 私、まだ女子高校生なのよ~!?」
私の叫びは、虚しく庭園に響き渡る。
…世界相手より、彼相手の方が大変そうだ。