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Kissシリーズ

第4章 チャラ男とのキス

男女平等、怖いもの知らず。

ある意味無謀と言えるのが、アタシという存在。

…そう、それを一番後悔しているのも、アタシ自身。

「ね~ねぇ、付き合おうよぉ」

ぶちっ★

「い・や」

笑顔で否定。自分でも眼が笑っていない自覚がある。

目の前にはチャラ男のにやけた顔。

コイツ…ホントにしつこい。

元々アタシは人を差別しない。

周りに流されたりしないタイプだ。

だからいろいろとぶつかってきたけれど、負けん気と武道で鍛えた体で乗り越えてきた。

高校に入ってからは、みんな大人になって安心して過ごしていたのに…。

元は別のクラスにいたコイツに、何故か懐かれてしまった。

見た目だけは良いコイツの周りには、たくさんの女生徒がいた。

まあいろいろあったけど、いつものようにやり過ごしてきた。

だから周囲は大人しくなったのに、コイツときたら…!

何度断ってもしつこく誘ってくる!

「アンタもいい加減にしたら? アタシ、別にチャラ男はキライじゃないけど、恋愛対象にはならないの」

「はっきり言うところ、オレ、好きだよ」

…軽い。
へらっと笑う顔はキライじゃない。

大型犬にでも懐かれた気分だ。

犬はキライじゃないし…どっちかと言えば好き。

でも人間では別っ!

「他を当たって」

「ヤダ。オレはキミが良いんだもん」

ぴきぴきっ。

顔が引きつっていく。

…いっそのこと、警察に相談するか。

このしつこさは絶対に犯罪的だ。

「そもそもアタシの何が気に入ったの? アタシ、アンタに好かれるようなこと、した覚えないんだけど」

元々接点が無かったアタシ達、なのにいきなり告白なんてワケが分かんない。

「え~。だってキミ、オレのことちゃんと見てくれるし」

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