Kissシリーズ
第27章 夏祭りのキス
「そうだな」
…でも手はつながれたままだ。
アタシもコイツも、離そうとしなかったから…。
手の熱さと汗を感じるけれど、不思議とイヤじゃない。
「あ~あ。髪の毛ボサボサ」
長い髪が結い上げたお団子から崩れていた。
「そんなことないよ」
「あるわよ。もうボサボサ。お団子、外そうかな」
髪を気にしていると、ふと手が伸びてきた。
そのまま一筋の髪に触れる。
「えっ…?」
「キレイ、だよな。お前の髪」
「あっありがと」
長い髪が好きだって…言ってたっけ。
そのままお互いに顔が近くなる。
髪をクイクイ引っ張られた。
「なっ何よ?」
顔を上げると、
「んっ」
…キス、された。
「んんっ!?」
そのまま抱き締められる。
けれど…抵抗しなかった。
アイツの一生懸命さが伝わってきて…動けなくなってしまった。
しばらくして離れると、お互い顔が真っ赤になっていた。
暗闇の中でも分かるぐらい、熱を持っている。
「…何で、キスしたの?」
「可愛かったから…」
そう言って、再び抱き締めてくる。
アタシはアイツの胸に顔を埋めた。
ドーンッ!
「えっ?」
驚いて顔を上げると、花火が始まった。
ドーンッ ドドーン!
次々と色とりどりの花火が打ち上がる。
「わあ!」
二人で花火を見上げる。
「キレイ…」
うっとり見上げながら、アイツに寄り掛かった。
そのまま肩を抱かれて、しばらく二人で花火を見上げていた。
ところが…。
「あーっ! こんな所にいた!」
瞬時に二人、1メートル離れた。
「ホントだ!」
「ヤダもー! ずっと探してたのよ!」
仲間が後ろから駆け付けて来た。
「こっちも探してたのよぉ!」
アタシは女の子達に抱き付いた。
「ふえ~ん。寂しかったぁ」
「ごめんごめん」
「ちょっと人ごみに呑まれちゃってさ」
その後は、仲間達と一緒に花火を見た。
花火が終わる頃には人気も少なくなっていた。
「二人見失ったときにはもう焦ったぁ」
「ケータイも通じねぇし、マジ焦った」
「オレもだよ。けどどこにいたんだよ、お前ら」
アタシ達は何事も無かったように振る舞った。
けれど…みんなより後ろを歩いて、二人で手を繋いでいた。
強くきつく…。
決して離れないように、握り締めた。
…でも手はつながれたままだ。
アタシもコイツも、離そうとしなかったから…。
手の熱さと汗を感じるけれど、不思議とイヤじゃない。
「あ~あ。髪の毛ボサボサ」
長い髪が結い上げたお団子から崩れていた。
「そんなことないよ」
「あるわよ。もうボサボサ。お団子、外そうかな」
髪を気にしていると、ふと手が伸びてきた。
そのまま一筋の髪に触れる。
「えっ…?」
「キレイ、だよな。お前の髪」
「あっありがと」
長い髪が好きだって…言ってたっけ。
そのままお互いに顔が近くなる。
髪をクイクイ引っ張られた。
「なっ何よ?」
顔を上げると、
「んっ」
…キス、された。
「んんっ!?」
そのまま抱き締められる。
けれど…抵抗しなかった。
アイツの一生懸命さが伝わってきて…動けなくなってしまった。
しばらくして離れると、お互い顔が真っ赤になっていた。
暗闇の中でも分かるぐらい、熱を持っている。
「…何で、キスしたの?」
「可愛かったから…」
そう言って、再び抱き締めてくる。
アタシはアイツの胸に顔を埋めた。
ドーンッ!
「えっ?」
驚いて顔を上げると、花火が始まった。
ドーンッ ドドーン!
次々と色とりどりの花火が打ち上がる。
「わあ!」
二人で花火を見上げる。
「キレイ…」
うっとり見上げながら、アイツに寄り掛かった。
そのまま肩を抱かれて、しばらく二人で花火を見上げていた。
ところが…。
「あーっ! こんな所にいた!」
瞬時に二人、1メートル離れた。
「ホントだ!」
「ヤダもー! ずっと探してたのよ!」
仲間が後ろから駆け付けて来た。
「こっちも探してたのよぉ!」
アタシは女の子達に抱き付いた。
「ふえ~ん。寂しかったぁ」
「ごめんごめん」
「ちょっと人ごみに呑まれちゃってさ」
その後は、仲間達と一緒に花火を見た。
花火が終わる頃には人気も少なくなっていた。
「二人見失ったときにはもう焦ったぁ」
「ケータイも通じねぇし、マジ焦った」
「オレもだよ。けどどこにいたんだよ、お前ら」
アタシ達は何事も無かったように振る舞った。
けれど…みんなより後ろを歩いて、二人で手を繋いでいた。
強くきつく…。
決して離れないように、握り締めた。