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Kissシリーズ

第33章 強引なキス

……そして惜しげもなく、愛を口に出さないでほしい。

「お前をこんなに愛するのは、世界中探してもオレぐらいなものだ。後はお前がオレを愛するだけ」

「そんなの…いつになるか分からない」

「今はまだ、それで良い。だが高校を卒業したら、な?」

イヤらしい目で私を見やがって…。

「とりあえず、オレに愛されることに慣れろ。そうでなければ話にならない」

「う~う~う~」

私は唸りながら、アイツの首筋に顔を埋める。

はっきりと否定したいのに、できないのが悔しい。

「ふっ…。お前は本当に可愛いな」

野性味の溢れた目で見つめられると、そらせない。

今度のキスは、よけなかった。

「安心しろ。大事にしてやる。それにお前の欲しい物は何でも与えてやる」

「う~…」

「そしてオレを愛せ。まっ、オレに夢中にさせることぐらい、簡単だがな」

やっぱり自意識過剰だ。

「…私はそんなに簡単にはいかないぞ?」

言葉とは裏腹に、声に力はない。

「その方が楽しめて良い。お前となら、死ぬまで退屈せずに済みそうだ」

「強引な男め」

「褒め言葉と受け取っておくさ」

そしてまた、熱いキスをしてくる。

そう―身も心もとろけてしまうぐらいの、熱くて甘いキスを…。

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