
にゃんこは虎の夢を見る
第1章 カッコいいには程遠い?
俺と同じ位の身長、髪は黒くなく栗色
にのを睨む目付きは、細いフレームの眼鏡越しにも剣呑さが滲み出ているけど、顔立ちは整ってるのが分かる
真面目には見えないけど、何て言うか凄く頭良さそう
下手に何か言ったところで、あっという間に論破されて撃沈するのが目に見えている
ここはさっさと「きちんと」謝って退散するのが一番得策としか思えないんだけど、今のにのにはそれは通用しない
何せ見てくれを変えただけで、自分が強くなった気でいるから
…本当は打たれ弱いくせに
「何だよ、土下座でもすれば満足なのか?!」
俺と言う味方を付けたからか、にのは更に喰って掛かる
「くだらない。ぶつかっただけで土下座なんかされたくないね」
「じゃあ何なんだよっ」
「分からないなら言っても無駄だろ。その汚い頭と栄養の足りない身長じゃ考えられないだろうけどね」
「んだとぉぉぉっ?!」
あ。こいつ地雷踏んだ
にのに身長の事は言っちゃいけない
言ったら最後。暴れる……んじゃないんだってば
