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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第24章  チューベローズ

  


 意味が判らない。


「血筋と友の絆・・・・・・?」


『どちらかしか差し上げられないのです。王さま・・・どちらを失えますか?』


「どちら・・・って、言われても。つーか、アンタは、誰なの?俺の奥さん返してよ。」


『すみません・・・媒体が、必要で。用が済んだら離れますゆえ・・・。』


「血筋っていうのは、俺の家族のことだな。友っていうのは、ジュリアスのことか。」


『深くは、判りませんが・・・そうかも知れません。』


「判った。でも・・・俺は、どちらも棄てる気はない。」


『王、さま・・・・・・?』


「〝黒髪の乙女〟。いつも我が国と国王である我らを見守り導いてくれてありがとう。〝王〟と言うだけで助言に来てくれたんだな。いつも心配ばかりさせていて済まない。」


『王、さま・・・・・・ッ』


  

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