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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第9章  夫婦になる前に営みを・・・

  


 甲高い女の声がする。執事の声もだ。


「珱月さまっ、お早くっ!!」


「もう、判ったから。」


 立ち上がって腕を引かれて席を離れようとした。


「居たわね!!」


「っ!!?」


 現れた女に張り手を食らった。


「珱月さまっ!!」


「メイドは、お下がりっ!!お前が息子をたぶらかした女だね!!」


「・・・手を出したのは、あなたのっ・・・奥さまの息子さんです。」


「なんだって!!」


「っ!!」


「奥さまっ!!おやめ下さい!!」


 再び平手が飛んでくるとメイドが声を上げてくれた。


「珱月さま・・・ああ、赤くなってる。」


「奥さまっ!!」


「息子の妻になれると思っているの?あなたは、身分不相応なのよ!!どうしてそれが判らないの!」


「っ・・・判っていますっ。言われなくても、自分でよく・・・判っています。」


  

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